パニック障害は、エレベーターなど、狭い空間に閉じ込められたとき、何とも言えない不安感を感じ、それとともに、冷や汗、動悸、胸苦しさなどの身体症状がでてくる症候群です。
「症状がでるかもしれない」という予期不安があり、そのような場面に遭遇することを怖れます。
パブロフの犬のお話をご存じと思いますが、あるキーワードを見たり聞いたりしたとき、自動的に予期不安を感じ、それをなかなか払拭できない状態が続きます。
どんな方がパニック障害になりやすいのか。
一般的には、「危険回避能力の高い方」がなりやすい傾向にあります。
自分を危険から守るために、予め危険を察知しようと常に身構えている方です。
パニック障害で悩んでいる方は、ご自身の神経質な性格に嫌気がさしているのだと思います。「なんでもっと大胆になれないんだろう。」、と。
日本人が仕事をするうえで最も重要視するのが「気配りの心」です。
単に、お客様に対する気配りばかりでなく、やっている仕事を後工程の人が円滑に引き継げるよう細部についても完璧を求めるのが日本人なのです。
「繊細なこころを持った人は、仕事のできる人」。神経質な性格はその人の武器なのです。そんな武器をもっている自分を誇りに思ってください。
「危険回避能力が高い」こと自体、決して悪いことではありません。
問題なのは過剰反応することです。
こういうときは、自律神経のバランスを整えることが大切です。
不安を感じたときは、自律神経のうちの交感神経が優位になりすぎ、体を休ませる副交感神経とのバランスが極端に悪くなります。
予期不安は一時的な思考のくせのようなもの。予期不安を感じるキーワードに対して、何も影響を受けない自信がつけば、パニックになることもなくなります。
こんな時、大切なのは生活を整えること。特に自律神経の安定をもたらす食事は重要になります。加えて、こころの調和をとっていく漢方薬を使用することで、自然な形の回復を手助けしていきます。